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長洲一二知事の命名プロジェクト「KI(神奈川アイデンティティ)」は、「デザインが重要なことはわかるが、なぜそこに予算を使うのか?といわれると経済学者として答えを持たない」との問いかけから始まった。民間と行政との混成によるデザインポリシー調査研究委員会が設置されたことに端を発し、県行政にとってデザインとは何かを考える、わが国初のユニークな試みであった。PAOSは同委員会への参加と同時に、県の現状デザイン調査・分析作業の依頼を受け、デザインポリシー開発の最終目標をKIの確立に置き、自治体そして神奈川県にとってアイデンティティとは何かという理論構築と具体的なデザイン提案がなされた。加えて、人事ローテーションの激しい県の広報担当者たちに対し、毎年広報知識向上の講習を実施し、彼ら自身の手による制作物をプロが助言指導していくアドバイザー制度も長く続けられた。