優れたデザイナーを育て美しいデザイン作品を創り出していくことも大切ではありますが、私たちはそれ以上に、企業経営や社会的価値づくりに組織的に役立つ理念と仕組みのデザインこそ重要と考え続けてきました。
PAOSの起業フィロソフィ“Progressive Artists Open System(常に進歩的・創造的に柔軟な組織体制で最適解を出す)”は、まさにPAOSビジネスの出発点であり終局の目標でもあります。
加えて、Good Design is Good Businessの具現化もPAOSにとっては重要なテーマです。
優れたデザインは、そこに生み出される価値が発注者によきビジネスをもたらし、その成果がデザイン創出者や提供者に益をもたらします。もちろん形や表現の良し悪しも重要ですが、表現のデザインは、企業存立意義や事業の仕組みといったソフトのデザインが明確になされた結果として存在するべきだと考え、PAOSは創業以来そのための研究と実践を続けてきました。
クライアントの依頼内容により成果は異なりますが、このPAOS哲学は、既に100社を越えるクライアントのプロジェクトにおいて、様々な形で具現化してきました。そして、PAOSは広い意味でのデザインコンサルタントとして、多くのサクセスストーリーを生み出しています。研究成果や啓蒙目的の刊行書籍類も、既に50冊(外国語版を含む)を越えました。
昨今は、ともすれば近視眼的で表層的なCI(Corporate Identity)が横行し、流行現象のごとくブランド、ブランドと騒がれていますが、PAOSでは「ブランド戦略」という考え方が生まれる以前から、クライアントにとって必要と思われれば、時に企業理念を創り、新規事業企画を立て、ブランド体系やデザインシステムの構築を行うなど、様々な提案実施を続けてきました。
こうした“見えないデザイン”と“見えるデザイン”を含め、PAOSは知的美的経営を核とする独自メソッドの探求実践を続けています。その結果、審美性・快適性・安全性・個性といったデザインを支える基本軸が、組織の新たなる成長や文化を生み出し、企業変革を起こし、好業績を招来してくれるものであるとの体験を、数多く重ねてきました。こうした拡デザイン分野の創出者であることが、PAOSの独自の存在価値であると考えています。